動物病院の業態を知ろう(1) |後悔しないための動物病院の選び方とかかり方

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動物病院の選び方の第一回は動物病院の業態を知ろう-1です。


動物病院を選ぶことの意味

現在、動物病院の数は10,000院に達するとも言われています。
数が多くなるということはそれだけ競争も厳しくなることを意味し、各動物病院はより特色を出さないと
飼い主さんに来院されない時代になったと言えるかもしれません。

また飼い主さんの立場からしても、動物病院におけるそれぞれの特色を理解しより良い選択を行うことは、
ペットの健康を考えるうえで重要な要素となると言えるでしょう。

ここでは、動物病院の業態や特徴を理解しながら、より良いペットライフを過ごすための
動物病院の選び方・かかり方について考えていきたいと思います。


1. 獣医療にもある紹介状の制度

皆さんの中にはご自身が近所のお医者さん(一次診療施設)で受診をした際、その後、総合病院や
大学病院の紹介を受けた経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
この医科の分野における紹介の制度(一次医療・二次医療・三次医療の連携の概念)は、
獣医療においても同様に存在することを既にご存知の方も多いと思います。
  ※ 紹介制度や医療体制の概念は正確には異なりますので、大枠としてお考えください

ところが、飼い主さんの中には、例えばワクチン接種やフィラリア等の予防診療や健康診断を中心に
長年かかりつけの動物病院にお世話になっていると、「そこの動物病院で何でもできてしまう」
と錯覚されてしまう方がいらっしゃいます。
その妄信の結果、ペットが重度の疾病を患った際に本来受けられるべき適切な処置を受けられず、
取り返しのつかないことが起きてしまうケースが少なからずあることを、皆さんは反面教師として
覚えておくべきでしょう。
(逆に、動物病院側がお客を離したがらないために紹介をしないケースもあります)

医療は日々進歩をしており、獣医さんは日常の治療・診断と合わせて、学会や研究会に参加し、
新しい情報の取得に勤しんでいます。それぐらい獣医療は幅広くまた深い分野なのです。
そのため、高度または専門性の必要な疾患に対し見識のある獣医さんであるならば
自院の設備では対応しきれないことを理解し、紹介(医療連携)をとることが一般的になりつつあります。
言い換えると、適切な医療連携をしている動物病院は「信用できる病院の要素」と言えるかもしれません。

このページでは上記の様なペットの健康機会を損なうことが無いよう、動物病院の医療連携や業態について
お話をしていきたいと思います。
  ※ かかりつけの動物病院に満足されているにも関わらず、他の病院へ行くことを促すものではありません




2. 医療連携の仕組み(大まかな診療施設区分)


A) 一次診療施設(かかりつけの動物病院)

皆さんが「かかりつけの動物病院」として通われている多くの動物病院は、この一次診療施設に該当
するでしょう。一次診療施設では以下の様な診療を中心に広い知識でペットと飼い主さんをサポートします。

--------------般的な診療内容--------------
・一般診療:医科で言う「皮膚科」や「循環器科」「呼吸器科」等、各分野を総合的に診療(・治療)します
・予防診療:フィラリア・ノミ・ダニ・狂犬病 など、病気を未然に防ぐための診療です
・健康診断:血液検査・尿検査 等、病気の早期発見のための診断を行います
・その他  :再生医療・針灸・漢方・自然療法 など
------------------------------------------
一次診療施設を選ぶにあたっては「対応できる幅の広さと」と合わせて、一般診療の中でも
「皮膚の疾患」が得意など、特定の分野に強みをもっている病院もあることを覚えておきましょう。


なお、医療機器は高額なため、全ての動物病院が最新の医療機器を購入し続けることはあり得ません。
従って、その機器を使用すれば確定診断やより適切な治療ができると判断する際、
一次療施設は、飼い主さんへ二次(または1.5次)診療施設を紹介をすることになります。

この「適切な橋渡しができる病院であるか否か」はペットの健康を大きく左右するため、
かかりつけの動物病院を選ぶ際にの非常に重要な要素と言えるでしょう。
(動物病院のホームページに連携先の医療施設の記載をしているところもあり、一つの判断材料になります)

また、図にある通り、2次診療施設から戻ってきたペットは原則、かかりつけの動物病院で
経過観察をすることになります。従って、かかりつけの動物病院は2次診療施設で何が
行われ今後どのようにするべきかの判断できる知識を有することも意味します。




B) 1.5次診療施設

「かかりつけの動物病院」の位置づけでありながら、一部の領域に特に専門性を有する場合や、
高度な医療機器を導入している動物病院です。
(詳細な定義が無いため1.5次を標榜していない動物病院もありますが、ホームページで高度医療の
お話が充実していたり、高度医療機器を導入している際は該当すると言えるでしょう)

1.5次診療施設は近年増えつつあるもののまだまだ多くありません。
そのため、飼い主さんが初めてかかった動物病院が1.5次診療施設で、その後その飼い主さんが
引っ越しなどをされた際、次のエリアで容易に同程度の施設にアクセスできない可能性があることに
注意しましょう。
(例えば、人間では比較的容易にCTやMRI検査をうけることができますが、動物の場合は数少ない
1.5次や二次診療施設での検査が一般的なため、エリアによりアクセスへの環境が異なる事態が
生じます)

全ての動物病院が同程度の機器を有し診断・治療は行っていないため、だからこそ動物病院の選び方が
重要になります!




C) 二次診療施設:高度医療

高度な医療設備と、より深い専門的知識をもって飼い主さんをサポートします。
高額な最新の医療機器を有するため、大学附属動物病院や一部民間の動物病院と数える程度の
数しかありません。

「二次診療施設をかかりつけにすれば良いのでは?」とお考えの方もいらっしゃるでしょうが、
受診にあたっては原則、提携している一次診療施設からの紹介状を必要とするうえ、
完治するまでの継続的な受診はできず、経過観察はかかりつけの一次診療施設で行う
のが二次診療施設の特徴です。


一次診療施設をかかりつけの動物病院とする事は極々一般的な事です。
つまり、良い一次診療施設を探すことは、ペットの健康だけでなく飼い主さんご自身のため(後述)にも
重要であることを覚えておきましょう。






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