犬を初めて飼う方へ_第8話/犬を飼える条件・飼えない条件(5)~肉体的側面2/2

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動物保護施設から犬・猫の里親になろう!:犬を初めて飼う方へ8は犬を飼える条件・飼えない条件(5)~肉体的側面の第2回目についてです


肉体的側面

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1. 時間的側面(最重要)
2. 経済的側面
3. 環境的側面
4. 肉体的側面(2/2)
5. 精神的側面
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4-C.犬を飼う際は自身の体力を十分に考慮したうえで犬を選びましょう


4-C-1. ペットの体重を考慮する

保護施設から引き取る際、その子は健康な状態より数kgやせている事を考慮しましょう。
(保健所からの場合はさらに痩せている事が多々あります)

7~8kg程度の大きさを想定していたのに栄養ある食事を与えた結果、
体重が10kgを超える事はしばしば起こりえます。
一見おとなしく見えた子でも、後日、この子に多少の引っ張り癖がある事が判明した際、
体重が10kgもあればその引っ張る力は想像以上に強く、ご年配の方にとっては日々の散歩に相当な労力を
強いるかもしれません。




4-C-2. 自身の体力を考慮する

引っ張るとは逆に、散歩中に犬が座り込んで動かなくなる経験をされた方もいらっしゃると思います。
これが「歩きたくない」という意思表示によるものであれば、少し待ったり引っ張ったりすれば犬も歩きはします。

一方で、てんかん等の病気や事故など様々な要素で路上に倒れ込んでしまい、飼い主さんが抱きかかる
必要のあるケースが発生する可能性ということも念頭に入れておかなければなりません。
 (人気の柴犬はてんかんになり易い傾向があるため、柴犬(和犬系)を飼われる際は注意を
 払う必要があるかもしれません)

 ● 【犬や猫の病気の話~てんかんについて】 ペットのお薦めコラム

また、(お父さんの趣向で選んだのでしょうか)大型犬数匹を小さな子供さんを抱えて散歩されている
お母さんの姿を見かける事がありますが、はたしてそれは本当に安全と言えるのでしょうか?

大人しいと思っていた犬が音に驚いて興奮してしまうことはよくある事です。
また、自分が周りに気を配っていたとしても、他の犬にけしかけられてしまう可能性もあるでしょう。
ペットは、家族全員のライフスタイルを考慮したうえで選ぶ必要があります。
 (なお、小さいお子さんがいるから大型犬を飼ってはいけないという議論ではありません。
 肉体的側面から考えうる家族全員のリスクをふまえたうえで飼いましょうという、事前の心構えのお話です)

いずれにしましても、犬を飼う事は体力を使う場面がある事を考慮しましょう。

 ● 【保護施設から引き取るにあたり_1:引き取る前に必ず考えておくべき事】 ペットのお薦めコラム



4-C-3. 多頭飼いにおいて何匹程度が適正な飼育数か?

犬を1匹飼う労力は、猫を4~5匹飼うのに相当すると言われています。

犬を3匹飼うと言えばそれ程でもないと思いますが、猫15匹に換算し直すと、ペットを飼ったことが
無い方でも想像はしやすいかと思います。
また、「老犬介護と病気の子の看護の現実」でもお話しますが、元気なうちはそれ程でもない世話も、
シニア犬の世話を3匹ともなると、飼い主さんは肉体的・経済的・精神的な側面で相当疲弊します。
可愛い盛りの時だけ可愛いがり、面倒がみられなくなったら捨てることの無い様、
自身のキャパシティー内の数を受け入れる様にしましょう。

それでは、多頭飼いにおいて何匹くらいを飼うのが適正かと問われますと、やはりその方の「経済力」や
「体力面」、「生活スタイル」などに左右されますので一概には言えませんし、「雄雌の組み合わせ」や
「大型、中型、小型犬の組み合わせ」にもよるものですが、
一般的には3匹程度までが適正ではないでしょうか。

また、その根拠としては以下の点が挙げられます。
○ あながた自身が全ての子を抱きかかえられるか?
○ 終生面倒をみることができるか?
○ 全ての子に、同様のしつけや愛情を注げるか?

先住犬がいるご家庭で保護施設から犬を引き受けるにことになった際、情が湧いてしまい何匹かを
一気に引き受ける方もいますが、経験上、3匹までと4匹以上では飼い主さんにかかる追々の労力が
相当変わります

多頭飼いをする際は、 今一度、冷静に考えてみてください。
(飼う犬の数に比例して、必ずしも幸せ度が増すわけではありません)

 ● 【間違った犬の飼い方と情報_1:愛玩からパートナーへ】 ペットのお薦めコラム



4-C-4. 多頭飼育の条例改正

犬や猫の飼育放棄は飼育頭数に関わらずおきますが、やはり常識の範囲を超える数を飼育する人間は
ニュースで見受けられる様なトラブルを起こすことが非常に多いです。

現在、10頭以上の犬や猫を飼育している飼い主に届け出を義務化する動きが、
地方自治体に広まっています。

 ※ 虚偽の届け出には罰金が課せられます
 ※ 詳細はご自身がお住いの役所等にお問い合わせください

犬や猫の数に比例して幸せになれるわけではありません。
「犬・猫と飼い主の双方が幸せになる」
これがペットを飼うことの前提だということを忘れないでください。




4-D.愛犬・愛猫の体力も考慮しましょう

少しお話はそれますが、飼い主側からみると一見健康そうに見える犬であってもシニア犬や病気の子
であれば、相応に体は弱くなっているものです。

特に旅行好きの飼い主さんにおいては、犬が健康な頃に何度も一緒に連れていった旅行に、
シニアになってからも良かれと思って連れて行った場合、旅先で突然の体調不良または
亡くなるというケースが実は少なく無いという事を、飼い主さんは後悔しないためにも考慮しておく
必要があるでしょう。
(犬はどうしても頑張ってしまう生き物です。逆に寝たきりであったり食事をしないという状況は相当に
 体調が悪い状況であるとも言えます)

なお、上記の通り、シニア犬や病気の子にとって一般的に
その道中は負担になる可能性が高くありますが、一方で、
この様な心温まる話もあります。

【ガンと診断された犬、足を切断し余命3か月宣告…
  飼い主と愛情たっぷりの最期の旅行に!】


愛犬の体調を理解できるのは飼い主さんしかいません。
最終的には、飼い主さんとペットとの関係の中で育んだ
感覚から判断して頂きたいと思います。

 
 ● 【日本語訳の出典:ANIMALive ペットのお薦めコラム

 ● Robert Kuglerさんのfacebook はこちら ペットのお薦めコラム


 動物保護施設から犬・猫を引きとろう! >犬を初めて飼う方へ_第9話
犬の病気の話とペットのお役立ち情報 犬を飼える条件・飼えない条件(6)~精神的側面 へ続きます>>




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