真の動物愛護について考える_第2話 /ある動物保護施設の活動(命の選択作業) 2/2回

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動物保護施設から犬・猫の里親になろう!:真の動物愛護について考える_第2話はある動物保護施設の活動~命の選択作業(2/2回)についてです


アニマルシェルターのスタッフの皆さんの想いとは…(2)

命の選択作業
最初に施設を訪問した際に、副代表さんが、私にこんな質問をしました。

「あなたなら、
  ダンボールの中に生まれて2週目の目も開かない位の子猫3匹と、生まれて1カ月の子猫10匹と、
  どちらか1方しか助けれらないとしたら、どちらを選びますか?」と。
確かに 生まれて間もない子猫は、放置しておいたら、1~2日
で命を落としてしまうことでしょう。が、私は「後者を選びます。」
と答えました。

生まれて間もない猫を引き取って、世話をできる人は少ない。
けれど、生まれて1ケ月経過した子猫であれば、譲渡される

確立も高いだろうし、生存率も高い。それに、3匹を救うよりは、10匹を救う方が良い。

彼らの目指しているところはまさにそれなのでしょう。
数多くを救済し、結果を出すこと。だからその為の命の選別作業に耐えなければいけないこと。

彼らのやっている事は本当に焼け石に水なのでしょうか・・?
副代表は言います。
「本当は、保健所に持ち込まれる動物がゼロになるのが一番なんですが・・
飼い主の意識の向上がそこまで上がるのか・・と考えると正直不安になることもある。」と。

私は、思いました。
保健所に持ち込まれる動物がゼロになることは、、まずあり得ないでしょう・・
中には、病気でどうしても飼えなくなったり、やむ終えない事情がある場合もある。
それに、日本では、自分が飼えなくなったペットを、どうしても引き取り手が見つからなかった場合に、
飼い主が責任を持って安楽死をさせる。などという観念は、根付いていません。

安楽死については、良い・悪い。という議論をするつもりはありませんが、
(判断ができないし、する権利も無い・・と思っているからです)
しかし、もし自分が何らかの事情で、自分の家の犬を飼う事ができなくなり、どうしても引き取り手が
見つからなかった場合。。。
行政処分所に持ち込む位なら、自分の腕の中で安楽死をさせる。
私はそのつもりで今の犬を引き受けました。
保健所に入れられた途端、動物達は、そこがどんな場所なのか、
本能で感じとるといいます。
処分されるまでの数日間。彼らは冷たいコンクリートの檻の中で、
どんな不安な思いで過ごすのか・・・そんな思いをさせた挙句、
最後の最後に辛く、苦しい思いをさせるくらいなら、私の手で
楽にしてあげた方がいい。そして自分が命を奪った事を、

一生背負っていくしかないのだ。それが命を預かるという事なのだから。

自分が辛い思いをしたくないから、犬の最後を看取りたくないから。
そんな理由で保健所に動物を連れていく人が後を断たないという現実もよく聞きます。
しかしそれは弱い人間のエゴではないのか・・・と感じられてたまりません。

最後に聞いた話ですが、
「保健所に勤務する職員さん達も好きでやっているはずがないんです。
彼らは動物が好きで、動物の命を救いたくて獣医さんになった人たちです。
それが、どうしてガス室のボタンを押し、彼らの命を奪う事にジレンマを感じないでいられますか?」

行政機関によっては、ガス処分ではなく、薬剤を注入して、安楽死をさせる機関もあるそうです。
ガス室は、ボタンを押すと、機械が自動的に犬を処分していきますから、
職員の方が、自ら動物達が息を引き取る瞬間を見ることはありません。
が、安楽死の場合は彼らの腕の中で、動物達が息を引き取る姿を見なければいけません。
だから、余計に辛いのだ。という気持ちが沸き起こるのだ。とも聞きました。
(もちろん行政機関もここ数年個々にではありますが、熱心に里親会などを行っている機関も
出てきているようですので、悪い話ばかりではありません)

皆さんが少しでもこの事実を知り、命を預かる事の重みを知り、それを子供達に教えていく。
そして、動物を飼う機会が訪れたら、「アニマル・シェルターに行ってみよう!」
と、思う機会が少しでも増える。
家族の団欒時に、「今週末はアニマル・シェルターに犬を見にいこうよ!」

と、当たり前のようにこんな会話が日本でも普通に話される日を夢みつつ、今この記事を書いています。


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